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テレワークに踏み切らない。その心は。

 お久しぶりです。5月25日、政府の緊急事態宣言が解除されました。

 他国情勢だったり数字だったり色々なものを冷静に見ると、万全を期してとは言えないけどこれ以上の自粛大会経済ロスを出すのも正直しんどいので妥当なタイミングだと思います。


 コロナウイルス対策として、都市部にある多くのホワイトカラー企業ではテレワークが推進されました。


 そのテレワークも緊急事態宣言解除に伴いやや対面ワークへ戻る動きが進んでいるようです。もちろん業種によってその程度は異なるようです。


 さて、個人的なことですが、私は4月からほぼ内勤となりました。担当の人に会いに行く必要もなく、現場を見る必要もなく、基本は会社で整備されたネットワークと貸与のPCとiPhoneがあれば成立する業務です。弊社も在宅勤務制度を一応は導入し始めており、テスト的に総務部が自ら実践してたりもしました(Pre-Coronaの頃)。

 そうなるとコロナウイルスの話に紛れてテレワークの指示を受ける可能性もあると思っていましたし、基本的には自宅のほうが快適な環境なので(電気代は食うけどガソリン代は使わないし、コーヒーは飲めるしYoutubeは聴けるし)歓迎のスタンスでいました。

 しかし、結局、自分の職場では5名程度の方が「机の距離を離すために別拠点の空き部屋で仕事をしてもらう」という左遷距離政策が取られたのみで、指示としてのテレワークは一度もありませんでした。自主的にやりたいと申告するタイミングもなかったので非常事態宣言中もきちんと皆勤できました。私用での有給を除いて。


 さてそれはなぜか?思いつくままに書いてみましょう。

 職場の立地ですが、基本的には農村部で、周囲に建物はありません。社外の人間を出入り禁止にするのも容易です。全員自動車通勤で、通勤による感染リスクはありませんが、職場自体は広々としているわけではなく、社会的距離を取れるようなゆとりもありません。つまりノーリスクでないことを念頭に置く必要があります。これは北海道だけでなく、多くの地方部の企業に言えることです。

 自分の職場は経営陣のいる重苦しい 本社機能のある職場ですが、非常事態宣言中の経営陣は、朝礼を対面でしてあとは自デスクで事務作業or数字の確認か、ミーティングルームにこもってWeb会議です。
 弊社は某GAFAMのWeb会議システムを一斉導入しているので簡単にWeb Meetingができます。経営陣もそれを理解して活用しているのです。自分の職場で。いろんな事情や胸の内はあるのでしょうが、FAXという最大の障壁にぶち当たらないで済む経営陣がまず皆勤している時点で弊社はウイルスなんて蚊帳の外だと思っているのだなと察しました。

 そして一番自分が閉口したのが制度を作った側もまたほぼ皆勤賞だった点。
 制度を作った側がなぜこれをチャンスと見ず活用しようとしないのか?結局やらされ制度だったのか!と思うほどでした。
 彼らもまたチームで連絡を取り合う業務をしているとはいえ、じゃあなぜGAFAMの力を活用しないのか?iPhoneで電話をするのはAppleの力を借りてるとは言えませんね。 その疑問を直接ぶつけようとは思いませんでしたが、彼らの言動もまた「うちは関係ない」というのがにじみ出てます。


 ではなぜ彼らは(僕もですが)当事者意識が低いのか?


 これも恐らく根深い心理的問題ではないかと思うのですが、個人的には農村部の人のほうが(特にコロナに関しては)正常性バイアスが強い気がします。農村部では顔見知りでない人と全く会わずに生活を完結させることが容易であるのと、都会とは離れているのでコロナウイルスの特徴に対してヤバいという意識が低いのでしょう。更に道民は2月28日の時点で知事による緊急事態宣言が発令されていたこともあり、オオカミ少年状態になっていたのはある程度否めないでしょう。


 そして、弊社は基本的には食品系の企業であり、(医療や物流ほどではありませんが)稼働が歓迎されている側の企業になります。生産ラインは絶対に止めてはいけない生命維持装置なので別として、それに直接関わっていなくとも、この事実は先の「当事者意識低下」「皆勤賞意識」に繋がっている感覚があります。


 基本同じ職場に10年20年と長く勤続しているメンバーが多く、アラサーの自分がぶっちぎりで最年少という年齢構成もあると思うのですが、恐らく、変わらない環境で長く仕事をすると「仕事は出勤してやるもの」というルーチン意識が相当強く固まるのだと思います。あと、特にガテン系の現場経験があったりするとなおさら。

 また、テレワークは基本的に不便なはずです
 はずです、というのは、テレワークを経験できなかったから・・・。

 弊社もGAFAMのサービスを利用できる環境は整っていますが、PCの性能が低いとか、プロジェクタがオーバーヒートするとか、回線速度が不十分とか、画面共有のやり方がわからないとか、プロジェクタで画面複製しかできないとか(拡張はめちゃ便利なのに・・・)、トラブルは多いです。
 「ちょっといいかな?」の1フレーズで色々教えてくれる便利な人もそこにはいません。
 つまるところ、この不便さを乗り越えてでも「やらなくちゃいけない」「やってやろう」「制度を染み込ませるチャンスだ」と思うマインドがなければ、乗り出すこともできず、職場環境を変えることもできません。モニター1人1台買えるほど出張旅費が減ってるのに・・・。
 
 といろいろ考えたのですが、


 自分の感想としては、ここでテレワークを経験できなかったことが残念です。

 業務成果的にマイナスになったとしても、ここは目をつぶって1-2週間ぐらいやってみる必要がある取り組みだったと思っています
 というか、こんなのマイナスにならない対策をその前に全力で考えてこそです。電話仕事している現場、経営会議をWebでやっている経営陣、こんな環境がある時点でだいたいの意思疎通は成立するはずなのです。固定観念の上に生きるベテラン層はそういうパラダイムシフトすら出来ないのかもしれません。


 そしてこれは別の感想になりますが、今回の一件を通して自分はむしろテレワークを強引にでも経験することは重要だったんじゃないかと思っています。
 自宅のほうが快適という事実もそうですが、個人的な興味(自分は果たして適性があるのか?)や、やはり人口多数を占める都市部において強引にでも推進されたことや、更にそこから都市部の意見として意外といいんじゃね?という見方が少数ではなさそうだ、などという点においてです。また、テレワークやフレックス制など、「自由の」制度が広まることは自分が当事者とならなくとも会社の印象を向上させるものです。苦手な人はやらない、できそうな人には夢と希望を、それでいいんです。

 民間企業にいる僕らは、世間に流されて憂き目を見ることも多いですが、これはどちらかというと乗るべき時流ではなかったか?と思います。できなくて残念という感情も大いに込めているのですが。



 ダサいんじゃないか?と思うことも時には大事だと思いました。
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